もう1週間が経つのだが、2024年5月19日(日)、文学フリマにはじめて参加をした。

今回から入場料が1,000円かかることになった東京の文フリであるが、来場者数は 12,283人 (出店者3,314人、一般来場者8,969人)だったそうだ。ちなみに入場料無料だった前回は12,890人 (出店者3,062人、一般来場者9,828人)。前回と今回とで大きな開きはなく1万人越えなので結構多い。

実感としても、「人、多いなぁ!」と率直に思った。

出店者としてはだいぶぎりぎりの時間ともいえる11時30分すぎに東京流通センターにたどり着いたとき、来場者の行列は既にものすごいことになっていて、ひええええ!と驚いた。少なくとも、100人はいたはず。いやもっとかな。200〜300人くらい?

しかし、いくら来場者が多いといっても、これだけ出店者が多いとなれば、自分のところにたどり着いてくれる人って果たしているんだろうかしら。ほとんどいないのでは。

卑下ではなく割と冷静にそう思っていたので、開場してまもなくの間は、自席でしれっとパソコンを開いて、早めに打っておきたい仕事のメールを打つなどしていたのだけど、徐々に徐々に、自分のところにも来場者の方が訪れるようになってくれたため、どきどきしながらも対応を続けた。

反省点はいろいろある。けど、綿密な計画は苦手で、実際に手を動かしながら考えるのが性に合っているので、今はこれでいいのではと思っている。

そもそも、なにもかもぎりぎりで生きている私の場合、開場時間までに本が出来上がったこと自体がまずは大いなる奇跡。(なんか、妙にいつもぎりぎりなんですよね、ぎりぎりで生きていたいなんて一切、まったく全然思ってないのに)

かつてwebメディアびっくりセールで本を売ろうとしたとき、全然できあがらなくて諦めたことがあった。あれ以来、自分で冊子を作るなんて難行は私には無理なのだろう……ってどこかで思っていて、なるべく手を出さないようにしていたところがある。平日フルタイムで働いているならなおさら。私は基本的にいつも目の前のことでわりと精一杯で、それすらも頻繁に溢れそうになっている。

でも、やりたい気持ち自体はずっとあったので、手を出してみることに決めた。

作業をしながら何度も、原稿を落とす自分を想像していたのだけど、どうにかこうにか、原稿を落とすことなく、本の形状にまとめることができた。まとめてみたことで、入稿のルールを学び、イラレやらin Designを使えるようにもなってきた。

自己評価を、「自主制作の原稿を落としがちな人」から「多少力技ではあれど、原稿を落とすことなく、自分で本にすることもできる人」にできたのは、かなり大きい。

今後の課題はいろいろある。

まず本そのものをどこまで作り込めるのかっていう大前提。

それから、本を触ったときの感触、売り場の空間演出、見本誌の手に取りやすさ、購入のしやすさ(PayPay支払いできるようにするとかね!)などのことも、もっと考えてみたい。

自分がなにかを買うときには必ず、手触りとか、売り場の雰囲気とか、そういうことに多大な影響を受けているし、「持っているだけでなんかうれしくなる本」ってそれだけでもう、愛おしい。

せっかく作るなら、そういう本を目指してみたい気持ちがある。

でも、そういうところを考える時間を作るには、着手自体をもっと早めてく必要がある。少なくとも、1月に旅行に行って、2月にマンガレポ入りの52ページの本を出すのはわりと無謀だったっぽいと、作ってみてから思うにいたった。あれはたぶんもう、なんかのゾーンに入らないとむり。

今回、開催当日にキンコーズでコピー本を作るスキルも習得したが、極力次回は避けたいところ。

ところでこの前、2月にコミティアで販売をしたときは、自分の本を買ってくれた人の8割がデイリーポータルZ読者という印象だったのだけど、今回は、売ってる本のテーマ(中国旅行、成都、お湯)に興味を持ってきてくれた人、偶然見かけた人、もともとの私の知人友人のいずれかというケースが多かった気がする。1冊も売れない可能性を結構真剣に覚悟していたので、みなさんまじでまじにありがとう。

うれしい感想もいただいた。

私のいいところであり悪いところは、諦めの悪いところなので、今後もしばらく、数年単位で続けてみようと思う。つぎは9月の札幌文フリに参加予定。それまでに新刊を作るつもりでいる。

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